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【Novellus Vol.41】 CVポート留置に関する当院の取り組みおよび カテーテル関連血流感染の実態と展望

東京医科大学
消化器・小児外科学分野
助教
笠原 健大 先生

東京医科大学病院
感染制御部
病棟医長
藤田 裕晃 先生

 
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■Novellus Vol.41
「CVポート留置に関する当院の取り組みおよびカテーテル関連血流感染の実態と展望」

当院におけるCVポート留置に関する取り組み

東京医科大学
消化器・小児外科学分野
助教
笠原 健大 先生

■施設紹介

 1931年に東京医学専門学校附属淀橋診療所として設立された。1946年に東京医学専門学校が東京医科大学への名称変更をするとともに、東京医科大学病院として改称された。西新宿に本館をかまえ、その後2回の建て替えを経て、2019年から現在の新病院に移転している。全904床の病床を保持し、新宿区のみならず東京都内の急性期医療および癌拠点病院、臨床研究病院、などの多くの役割を担っている。中心静脈ライン(以下CVライン)および中心静脈ポート(以下CVポート)の中心静脈穿刺(以下CV穿刺)に関連して、2004年10月にはCVラインセンターが院内に創設され、早期から中心静脈穿刺に関する取り組みを行っている。
 消化器外科· 小児外科は上部消化管· 肝胆膵·下部消化管·小児外科· 良性の5つの専門チームを院内に有しており、がんやIBDに対する外科的治療を中心に年間800例以上の手術を施行している。2020年にはIBDセンターが創設され、良性から悪性まで幅広い疾患を各専門家が診療する体制が整っている。

■当院におけるCVポート関連の現状

■CVポート挿入における注意点

 

中心静脈カテーテル関連血流感染の実態と展望

東京医科大学病院
感染制御部
病棟医長
藤田 裕晃 先生

■東京医科大学病院 感染症科/感染制御部の特徴

 感染症科は大学病院の感染部門でありながら、入院ベッドを持ち主治医として感染症治療を行っている。新宿という土地柄もあり化膿性脊椎炎、HIV、性感染症、輸入感染症、寄生虫疾患などバリエーションに富んだ疾患の診療にあたっている。院 内の血液培養陽性症例は全例感染症科医師が介入し、主治医とともに抗菌薬選択だけでなく、ドレナージなどのマネジメントにも積極的な提案を行っている。感染制御部は4 名の専従ICN、1名のAST専従薬剤師を擁し、多剤耐性菌の伝播の制御、院内の感染対策教育、COVID-19対策など多岐に渡る取り組みに従事している。

■CRBSIの概要

 Catheter related blood stream infection(以下CRBSI)はカテーテル挿入に起因し全身の血流感染症に進展する感染症である。中心静脈カテーテル(以下CV)が原因であるCVCRBSIに焦点が当たることが多いが、末梢静脈カテーテル、動脈カテーテル、皮下埋め込み型中心静脈カテーテルポート(以下CV ポート)もCRBSIの原因となる。CRBSIが発生した場合は原則として感染源のカテーテルを抜去し、抗菌薬治療を行う。遠隔に播種巣がある場合やカテーテル抜去部に血栓がある場合は長期の抗菌薬投与が必要となり、患者にとって大きな負担となる。また医療費の観点からもCRBSIの発生は大きな問題であり、我々の研究では中心静脈カテーテルによるCRBSI1件あたりの追加医療費は600万円になると報告した(Am J Infect Control.2015 Oct 1;43(10):1046-9.)。
 CVポートが原因のCRBSIの発生頻度は、0.2回/1000カテーテル挿入日という研究結果があり、これは他の種類のカテーテルと比較しても低い頻度である(Clin Infect Dis. 2002May 15;34(10):1362-8.)。ただし感染が起きた場合は他のカテーテルのように容易に抜去することができず、診断に苦慮することがある。また全身状態からポートの再留置が困難な症例もあり、診断後も抜去を提案しにくい症例がある。

■当院のCVポート留置の現状

■当院のCVポート-CRBSIの現状

■今後の課題とまとめ

 
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